日本の音楽業界はつらいよ シンガーソングライター蘭華の苦闘
恋人も捨て、結婚も後回しにして人生のすべてを音楽にかけて生きてきた…、
そんな一人の女性がいます。遅咲きの歌手、蘭華です。年齢は秘密に活動してきましたが、今年39歳になります。
日曜日14:00~14:55
https://www.fujitv.co.jp/thenonfx/
前半の先週は、もう辛すぎるばかりのドキュメンタリーだった。
いよいよ後半だ。
2018年10月21日 日曜日14時〜
アーティストの蘭華から、事務所の社長から音楽プロデューサーに至るまで。
かつての音楽業界で活躍した人でさえ、音楽業界でヒットをだすのは難しい。
特に日本では、マス媒体とのタイアップがないとはるかに難しい。
今だにツアーで世界をドサ回りするポールマッカートニーでさえも、興行収入がメインだ。そしてビートルズ楽曲の権利のほとんどは、彼ではなく、ソニーが持っている。
そして、明日オンエアの後半は、明るい気持ちでこのドキュメンタリーを見たいものだ。
昭和の時代、『歌番組』は一週間に50本もあったという。
70年代の西城秀樹さんや沢田研二さんらは、そのすべての番組に登場していた。
80年代のアイドル時代も同様に続く、なんといってもレコードからCDに変革し、音楽業界はさらに売上が上がった。多品種大量生産の時代だ。名プロデューサーがヒットを連発する。
しかし、現在のテレビの音楽番組は、素人や外国人の歌ウマのカラオケ採点ばかり、純粋に音楽を楽しめる番組は、シオノギ一社提供のMusicFairくらいだ。
もはや、世界的な楽曲印税もストリーミング配信のサブスクリプションからの分け前に変わりつつある。
ライブの興行も、物販というマーチャダイジングが利益を支えている。
音楽産業そのものが、レコード業界から複雑に入り混じりあった複合的な業界へと変化している。
誰もが同じものを、ベストヒット番組で、時代の空気を感じ取り、消費していたのが、個別でバラバラな音楽の多様化したるつぼの状態でバラバラな属性が、ネットで集い少数集落のようなライブを展開している。
音楽業界は、もはやベルリナーがレコードを発明するより前の時代の遡ってしまっているようだ。
もはや、音楽で食える時代ではない。
それでも音楽で食っていく覚悟をした人たちの生き残りをかけた時代に金脈はあるのか?
好きな事はやめられない。しかし、プロとして生きていくためには、何かの工夫が必要だ。
松任谷由実さんでさえ、ストリーミング配信を開始した。毎年アルバムをだし、納税するよりも、ライブで巨額なコストをかける。
ビフォーインターネットとアフターインターネットで大きく変わる。
しかも、実は、アフターインターネットは、これからやってくる事をまだ、私たちは、はっきりと認識できていない。
もっともっと世界は変わっていく。
それに呼応して、私たちのビジネスモデルも変革させなくてはならないのだ。
スマートフォンがすべての業界に影響を与えたように、新たな変革がさらに業界を変えつつある。