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#メルペイ 新しい本を『借りるようにして読む』には印税への配慮が必要『二次流通印税』『再印税』は検討できないものか?

 

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メルペイ 代表取締役 青柳直樹

 


メルペイカンファレンス 山田進太郎 2019年2月20日

www.youtube.com

フリマアプリ「メルカリ」で一部の利用者に提供している後払いサービス「メルカリ月イチ払い」をリニューアル。名称を変更し、メルカリだけでなく実店舗での決済にも利用範囲を広げる。メルペイ残高が不足していても翌月払いで商品を購入できる。
同社の青柳直樹代表取締役は、「新しい本を『借りるようにして読む』という、メルカリとメルペイならではの体験を届けられる」と話す。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1902/20/news134.html

 

メルカリの二次流通にメルペイの『メルペイあと払い』よって、『1億総ブックオフ時代』 に拍車がかけられそうだ…。 この記事に勝間和代さんは反論する。

勝間和代さんのブログより…。

もちろん、ブックオフも以前から存在し、中古本はいくらでも市場に出回っていますから、これは今に始まった問題ではありません。ただ、ブックオフは買取価格が安いこともあり、新刊のビジネスとはある程度棲み分けがなされていました。 それが、今回のメルペイは、著者や出版社へのなんの敬意もなく、そのような使い方をわざわざ助長するような決済方法を取り入れて、それを想定ビジネスシーンとするのはあまりにもひどいです。

メルペイ。青柳直樹代表取締役は、「新しい本を『借りるようにして読む』という、メルカリとメルペイならではの体験を届けられる」と話す、という記事に対する意見。著者及び出版社への敬意がまったくないと考えます。不愉快です。 - 勝間和代が徹底的にマニアックな話をアップするブログ

 著者側や出版社側の立場から考えれば当然の意見だと思う。

何よりも、重要なのは、この問題を解決する手段が必要だ。

 

二次流通の手数料利益の20%程度を『印税』として、還元する『二次流通印税』『最印税』方法を打ち出せば、一気に解決できる問題だと筆者は思う。

 

過去に幾度も提案しているが、二次流通のプラットフォーマーからは、手数料の中から、一定の『最印税』を支払う仕組みを、業界で生まれなければ、そろそろ『文化庁』あたりが監督省庁となって考えていく時期でもあるだろう。

音楽や書籍などの『著作物』に関する二次流通に関しては、『最印税』を課し、版元や著作権者に分配されるという定義を作るべきだと思う。そうしないと、出版という文化のビジネスモデルが成立しなくなってしまうのだ。

 

二次流通の最大の問題は、著者と出版社の利益損失だ。メルカリで二次流通が進めば進むほど、書店だけでなく、著者と出版社も利益を失う。そこでここは音楽の二次利用の権利(ライツ)を考えてみてほしい。ある意味、プラットフォーマーは手数料の中から、包括使用権をJASRACに支払うようにすべきなのである。

たとえ1%でも価値が移動することによって、出版社と著者に印税が配給されるとすると、日本の出版文化は、パッケージメディアであればこそ維持できるはずだ。

これも早期に、市場がまだ小さななうちに審議されるべき日本の出版業界の課題でもある。

https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20180828-00094772/

 

JASRAC方式は、調査データなので、完全ではない。しかし、メルカリやAmazonであれば個別の取引ごとにトレースができる調査ではなく、実売ベースだから、『再印税』を還付する仕組みを作れば、出版業界は歓迎してくれることだろう。

そして、利用者は今まで、同様、気にすることがない話だ。

何よりも、業界に先駆けて、メルカリが、最印税を出版社経由で著者へ印税をわたす仕組みを展開すればよいだけだ。

また、同様に、amazonも電子書籍における『買い取り制度』を作り、同様に印税を還付することが可能だと思う。

■Amazonの電子書籍の『著者』『出版社』への分配システムに期待したい

Amazonの電子書籍の買い取り流通の結果の再販売の利益40%のうち、20%を『著者』や『出版社』へと還元すればよいのだ。つまり、紙の書籍では、メルカリやブックオフやヤフオクでどれだけ流通しても『著者』や『出版社』には一銭も入金されない。むしろ、電子書籍の価格を下げ、再流通が可能になることによって、『著者』や『出版社』の利益構造に変化が生み出されるのだ。

今回のAmazonの表向きの「書籍の返品率を下げるため」という理由であれば、返品のない電子書籍の新たなビジネスモデルで、日本の出版業界に寄与してもらってもよいかと思う。そして、書店も積極的に買い取りを行い、二次流通に参画するべきだと思う。そして、買い取りによって『著者』や『出版社』への還元を考えることが、日本の出版文化を守ることだ。それでなければ、賢い著者は『note』で印税80%を稼いだほうが良いじゃないか?いう出版文化に寄与しない狭い閉じられたマーケットだけで勝負するようになってしまう。『取次』も複雑な流通になるかもしれないが、二次流通の卸しという新たなビジネスが検討できると思う。ぜひ、議論してみてほしいと願う。本屋さんが大好きな一人の読者と著者として。

https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20190204-00113234/