luckin coffeeがもたらした中国コーヒーチェーンの撤退騒動
luckin coffeeの快進撃のその裏で、何が起きているのか?
新興コーヒーチェーンの連珈琲(Coffee Box)やSTARBUCKSが、luckin coffeeの快進撃で、多大な影響を受けている。
それだけではなく、luckin coffeeの利益度外視のプロモーションに対して、飲食業界のOfoになるのではという懸念も生んでいる。
luckin coffeeは、2018年12月31日時点で中国22都市に進出し、2073店舗をオープンした
連珈琲は2012年に開業した中国の新興コーヒーチェーンだ。初期は、スターバックスや英国大手のコスタコーヒーなどの商品を出前するサービスを提供していたが、2015年8月に業態を転換して自社ブランドコーヒーの販売を開始。昨年に入って販売量が減少した背景としては、新たなヒット商品を生み出せなかったことや、瑞幸珈琲(Luckin Coffee)に顧客を奪われたことなどが指摘されている。
2018年1月に北京で1号店を出店した瑞幸珈琲は、アプリからの事前注文でスムーズなテイクアウトを実現するなどの工夫により、わずか1年で2000店舗以上を展開するという劇的成長を遂げた。しかし、その持続性に対する懸念や、経営上のリスクを指摘する声もあるという。https://www.excite.co.jp/news/article/Searchina_20190306087/
閉店ラッシュの「連珈琲(coffee box)」、赤字膨らむ「luckin coffee」、コーヒーチェーンが苦戦
□新興コーヒーチェーン「連珈琲(Coffee Box)」は、先月の旧正月前後に店舗戦略を見直し、赤字店舗やブランドの基準を満たさない店舗を閉鎖することが明らかになった。
□経済専門紙「経済参考報」によれば、連珈琲が閉店する店舗数は全体の30~40%に達するとのことだ。最も多くの店舗がある上海では、出店した120店舗のうち現在も営業を続けているのはわずか70店舗ほどだという。□luckin coffeeは設立時に10億元(約166億円)を投入したのに続き、2度にわたって調達した4億ドル(約447億円)も市場開拓のためにつぎ込んだが、結果として8億元(約133億円)以上の損失をだし、その額はさらに膨らんでいる。同社CEOの銭亜治氏は先日、この先3~5年はクーポンの配布を続け、出店計画をスピードアップしていくことを明らかにした。
□しかし、luckin coffeeは巨額を投じながらも、確たる収益モデルを探せないでいる。クーポンの配布が終了しても販売量を維持できるかは疑問だ。クーポンを配布し続けるには、絶えず資金を投入する必要があり、資金調達がうまくいかなければあっという間に資金ショートに陥るだろう。
□コーヒーチェーン古参のスターバックスや「Costa Coffee」、「上島珈琲(U.B.C.COFFEE)」もそれぞれ難局に直面している。中国での成長が思わしくないスターバックスは、やむなくアリババと提携してデリバリーへと参入した。Costa Coffeeはコカコーラに身売りして、新たな突破口を探している。上島珈琲は閉店ラッシュで、かつて営業していた3000店舗のうち、営業を続けているのはごくわずかだ。
□luckin coffeeがofoの二の舞となるのか、今しばらく成り行きを見守る必要がある。しかし、ブランドの成長を支えるのは商品やサービスであるということを、国内のコーヒーチェーンは肝に銘じる必要があるだろう。
□2018年、中国で話題をさらった企業の一つが、コーヒーチェーンのluckin coffee(瑞幸珈琲)だった。同年1月に北京で1号店をオープンし、年末の店舗数は2000店を突破。7月には中国史上最速でユニコーン企業(評価額が10億ドルを超える未上場企業)の仲間入りを果たした。□成長が速い中国でも別格のスピード感で、コーヒーマーケットの地政学を変えるluckin coffeeの銭治亜(チエン・ジーヤー)CEOは、年始のイベントで「店舗数とドリンクの販売量で、2019年にスタバを抜く」と豪語した。
□スタバの20年を2年で追い抜く「2019年は新たに2500店をオープンし、4500店舗体制にする。今年中に店舗数とコーヒーの販売量はスターバックスを超え、中国最大のコーヒーチェーンブランドになる」
luckin coffeeの銭治亜CEOは1月3日、戦略発表会で2019年の展望を自信満々に語った。
コーヒー文化の芽も出ていなかった1999年に中国に進出し、20年かけて3600店舗まで増やしたスタバを、わずか2年で追い抜くと宣言したのだ。
luckin coffeeはこの日、2018年12月31日時点で中国22都市に進出し、2073店舗をオープンしたとも発表した。
「北京、上海、広州、深センなど一級都市の中心部では、半径500メートル以内に店舗を見つけられる。アプリのユーザー数は1245万人、ドリンクの販売量は8968万杯。デリバリーの配送時間は平均16分43秒だ」(銭CEO)
□「私たちはプロ経営者。学生ベンチャーのofoとは違う」銭CEOは戦略発表会で、自社とofoとの違いについて自らこう説明した。
「コーヒーショップは保証金を取らない」
ofoがユーザーから保証金を徴収し、経営危機後に返還騒動が起きていることを念頭に置いた発言だ。また、「当社の経営チームは大学を出たばかりのひよっこではなく、起業のプロで構成されている。酸いも甘いも知っている私たちが、“次のofo”になるわけはないでしょう」とも語った。
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